人間科学研究科 博士課程(後期)
修業年限 3年 | 入学定員 2名 | 取得可能学位 博士(人間科学) |
人間や社会にまつわる諸科学を究める研究科です。
生命科学、心理学、教育学、社会学、被害者学、犯罪学、法学、社会福祉学など、人間追究に欠かせない諸科学を集め、学際的、複眼的に人間をとらえることのできる体制を整えています。
他大学院修士課程修了者にも適した博士課程(後期)です。
生命科学、心理学、教育学、社会学、被害者学、犯罪学、法学、社会福祉学など、人間追究に欠かせない諸科学を集め、学際的、複眼的に人間をとらえることのできる体制を整えています。
他大学院修士課程修了者にも適した博士課程(後期)です。
研究領域/カリキュラム
共通
- 博士論文合同特殊演習Ⅰ
- 博士論文合同特殊演習Ⅱ
第Ⅰ領域「人間の発達と適応」
生命の主体としての個人、人間の発達と行動、そして発達する知的存在として人間を捉えて、生命の根源を探求する生命科学、人間の行動と心の発達を実証的な方法によって解明する基礎心理学と教育心理学や臨床心理学などの応用心理学、人間の成長と発達を促すための視点や方法を理論的• 実証的に分析する教育学によって構成され、幅広く科学的に人間に関わる真理を究明します。
- 博士論文研究ⅠA
- 博士論文研究ⅠB
- 博士論文研究ⅠC
- 博士論文研究ⅠD
- 人間の発達と適応特殊研究
- 人間の発達と適応特殊演習
第Ⅱ領域「人間と社会・コミュニケーション」
社会学・社会心理学・社会情報学・地域振興・社会福祉·被害者学等の知見を総合して、人間の本質と社会と個人の結合原理を理論的・実証的に研究します。地域社会、集団、組織の機能と構造の解明をふまえてグローバル化している社会の国際比較分析を目指すとともに、社会関係を形成する個人レベルから集団・社会、そして国際社会にいたる人間のコミュニケーション行動を総合的に把握します。
- 博士論文研究ⅡA
- 博士論文研究ⅡB
- 博士論文研究ⅡC
- 博士論文研究ⅡD
- 人間と社会・コミュニケーション特殊研究
- 人間と社会・コミュニケーション特殊演習
研究指導教員一覧
(2024年6月現在) ※2024年退職予定の教員も含まれます。
第I領域
教員名 | 専門 |
中原 史生 教授 | 動物行動学、比較認知科学 |
第II領域
教員名 | 専門 |
文堂 弘之 教授 | 経営学、金融・証券論 |
水嶋 陽子 教授 | 家族社会学、社会老年学 |
千手 正治 教授 | 犯罪学、被害者学、刑事法 |
砂金 祐年 教授 | 政治学、行政学、公共政策論 |
学位授与の流れ
修了生の研究テーマ
- 痴呆ケアと教育に関する研究
- 台湾の若年者の職業への移行構造-職業選択と労働移動を中心として-
- 認知症高齢者グループホームの集団特性に関する研究-入居者を中心とした相互作用の分析から-
- Sexual Molestation on Public Transportation : A Victimological Approach
- 刻印刺激によって強化されるニワトリヒナのキーつつき反応を維持する餌強化随伴性
- Consequences of Carjacking in South Africa : An Empirical Study on its Victims
- 大正期日本外交の強調と対立-試行錯誤する大正期国際協調路線-
- 情報化と組織論の再構築
- Rosenberg の自尊心尺度をめぐる問題と自己肯定感尺度の作成と項目の検討
- F. フレーベルにおける遊戯思想の成立と展開に関する研究
- 「利用者主体の福祉サービス」の実践に対する行動分析学的視点の有用性とその視点に基づく援助者教育の必要性
- 高度な職業能力の調達方式と仕事の管理-日中企業の人的資源管理の比較を通じて-
- 行動分析学的視点による攻撃行動の実験的研究 -消去誘導性攻撃行動の実験事態における攻撃バトと標的バト間の行動随伴性の相互作用の検討-
- 白色レグホンのヒナのオペラント行動における履歴効果の制御変数の検討
教員の声
人間科学研究科 人間科学専攻 博士課程(後期)・修士課程 第Ⅰ領域 中原 史生 教授 専門:動物行動学 比較認知科学 |
「人間とは何か」を解明
動物との比較研究で心と行動を知る
人間科学研究科は「人間とは何か」というテーマについてさまざまな角度から研究しています。第Ⅰ領域「人間科学」では、人間の発達と適応、人間と社会・コミュニケーションについて、心理学、教育学、社会学を中心とした人間科学の視点から解き明かします。私の専門の比較認知科学では人間を含めた種々の動物の認知機能を比較し、その共通点や相違点を知ることで、人間の心がどのように進化してきたのかを明らかにしようとしています。
人を知るには人だけを研究対象とせず、他の動物と比べることで人の特徴を知ることができるのです。私はこれまでイルカを研究対象にしてきました。そこで注目しているのは複雑な社会の中で、知性を生かして他者との関係を築いていることです。イルカが見せる向社会行動は血縁選択や互恵性にとどまらず、共感や平等感によるものである可能性が考えられ、今後の研究で確かめていく必要があります。人間科学研究科は多彩な専門をもつ教授陣を擁して研究できる環境を整えています。キャンパスに止まらず、その学問領域における多くの大学院とのつながりもあります。好きな研究に没頭できるのは大学院生の特権です。ぜひ大学院で研究の醍醐味を味わってください。
人を知るには人だけを研究対象とせず、他の動物と比べることで人の特徴を知ることができるのです。私はこれまでイルカを研究対象にしてきました。そこで注目しているのは複雑な社会の中で、知性を生かして他者との関係を築いていることです。イルカが見せる向社会行動は血縁選択や互恵性にとどまらず、共感や平等感によるものである可能性が考えられ、今後の研究で確かめていく必要があります。人間科学研究科は多彩な専門をもつ教授陣を擁して研究できる環境を整えています。キャンパスに止まらず、その学問領域における多くの大学院とのつながりもあります。好きな研究に没頭できるのは大学院生の特権です。ぜひ大学院で研究の醍醐味を味わってください。
人間科学研究科 人間科学専攻 博士課程(後期)・修士課程 第Ⅱ領域 千手 正治 教授 専門:犯罪学、被害者学、刑事法 |
他領域の教員の考えを聞く機会も豊富
徹底して研究テーマを解明
第Ⅱ領域の「人間と社会・コミュニケーション」は、人間の本質と人間がつくる集団・組織の構造と機能、それを支えるコミュニケーションの特質を研究します。私は犯罪学や刑事法を専門とし、その中でも犯罪被害者と刑事司法、および犯罪者の社会復帰、犯罪者処遇について研究を進めています。犯罪被害者が刑事司法にどう参加していくか、あるいは刑事司法の手続きからどう保護されるか、どのような法整備が必要かを考えるのです。最近は「ワンストップ支援」──犯罪被害者に対する支援をできるだけ一箇所で行うことをめざし、そのためにどうするかを考察しています。
研究には終わりがありません。犯罪被害者支援の現状に甘んじることなく、どう深めるかに醍醐味を感じています。大学院は学部と異なり、自ら問題を発見し解明します。入学者には学びを追究する姿勢が求められます。第Ⅱ領域の幅広いテーマから興味のあるものを見つけて、深く学んでください。常磐はさまざまな専門の先生がいて、他領域からの意見を聞く機会に恵まれています。そのような環境で徹底して学び、研究解明に取り組んでください。
研究には終わりがありません。犯罪被害者支援の現状に甘んじることなく、どう深めるかに醍醐味を感じています。大学院は学部と異なり、自ら問題を発見し解明します。入学者には学びを追究する姿勢が求められます。第Ⅱ領域の幅広いテーマから興味のあるものを見つけて、深く学んでください。常磐はさまざまな専門の先生がいて、他領域からの意見を聞く機会に恵まれています。そのような環境で徹底して学び、研究解明に取り組んでください。
学長メッセージ
多様な研究領域と幅広い人間追究の機会を提供。「自分が夢中になれるテーマ」で社会に貢献できる力を育みます。
学長
富田 敬子
大学院で学ぶ意義とは何なのでしょうか。大学院では、大学で学んだ知識や理論を応用して、さらに踏み込んだ研究に取り組むことができます。また、大学院は、高度の専門性が求められる職業を担いうる人材を養成する機関でもあります。大学卒業後、私は、多くの同級生がそうであったように、迷うことなく社会人となりました。しかし、「開発途上国支援」という心惹かれるテーマを深く極めたいという強い衝動に後押しされ、仕事を辞めて大学院に進むことを決めました。大学院での日々は、忙しいながらも自分の好きな研究課題に没頭することができる、とても充実したものでした。そして、そこで培った専門知識は、その後、国際機関で働く機会も開いてくれました。人間科学研究科は「人間」を核に据え、多様な研究領域と幅広い人間追究の機会を提供しています。本研究科で「自分が夢中になれるテーマ」と、とことん向き合い、社会が解決を待ち望んでいる課題に真摯に取り組むことによって社会に大きく貢献したい—そうした高い志を持つ皆さんと送る学究生活を、心待ちにしております。
研究科長メッセージ
人間に関わる現象を学際的視点から解明します。
人間科学研究科長
水嶋 陽子
人間科学研究科は心理学、社会学、教育学などの人間を研究対象とする諸科学の立場から、人の営みの究明をめざしています。一つのテーマを研究する際、さまざまな学際的な視点を理解した上で専門を深められることが大きな特徴です。その学びを可能にするためにメンターリーダー制をとり、メンターである主の指導員とリーダーである副の指導員を配置。複数指導体制でバランス良く学べるシステムをとっています。修士課程の第Ⅰ領域では、人間が生まれてから成長し老いていく過程を時間の相の下に捉えたり、個人と集団、組織など空間の相の下で人間の抱える課題を捉えたりして、人間そのものや人間の作り出す諸現象を研究対象としています。第Ⅱ領域は、心理職の専門家を育成し、修了生の多くが臨床心理士・公認心理師の資格を取得し臨床の現場で活躍しています。社会のあり方が変化する現代、学部を卒業した方、また、仕事で蓄積した経験を学問的に捉えなおしたいという方にも開かれた大学院です。これまでにも社会経験のある方が学び、再び社会に戻られて研究を還元しています。研究したい分野の基礎をしっかり学んだ上で、さらに研究対象への理解を深めようという皆さんを心よりお待ちしています。
施設紹介
心理臨床センター
公認心理師・臨床心理士の養成・訓練などの教育活動、心理臨床に関する研究活動を行う機関です。また、“地域や社会に開かれた大学”の機関として、「心の悩み」を抱える、あらゆる世代の人びとを支援する心理相談活動も行っています。
動物心理学研究棟
人間科学研究の一環として動物心理学実験を行い、感覚・知覚・学習能力などの科学的理解を深めるために設けた研究エリアです。動物の種類別に実験室があり、実験制御室とデータ処理室には、解析用のパソコンを導入しています。
▼ 大学院専用研究フロア[Q棟4階] |
パソコン室
(共同研究室)
大学院生専用のパソコン室です。研究、調査、論文執筆にいつでも利用できます。
(共同研究室)
大学院生専用のパソコン室です。研究、調査、論文執筆にいつでも利用できます。
個人デスク
(共同研究室)
一人ひとりに専用のキャレルデスクがあり、個人の研究スペースとして利用できます。
(共同研究室)
一人ひとりに専用のキャレルデスクがあり、個人の研究スペースとして利用できます。
修学支援
3つのポリシー
入試関連情報
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大学院への入学を希望する方を対象に、大学院進学説明会を開催します。
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